よくある質問

HEMSってなんだろう?

A3 回答

    HEMS」は、「ヘムス」と発音します。「home energy management system」の頭文字を取ったもので、日本語でも「ホーム・エネルギー・マネジメント(管理)・システム」と呼びます。一言で説明すれば、センサーやITの技術を活用して、住宅のエネルギー管理、「省エネ」を行うシステムのことです。

 なお、「BEMS」(Building Energy Management Systems:ビル・エネルギー管理システム)という言葉もあり、こちらは業務用ビルのエネルギーを管理するシステムのことです。あまり言葉としては普及していないようです。

 「HEMS」で実現できることは、大きく分けて2つあります。「表示」と「制御」のことです。どれだけのエネルギーが、いつ、どこで、何に使用されているかを「見える化」するのが「表示」です。そして、家中の機器を一括してコントロールしたり、自動的にエネルギー使用量を最適化したりするのが「制御」となります。

 最近の家電製品を見るとあることに気がつく。センサーやコンピュータの技術を応用して、“賢い"省エネ機能を搭載した機器が増えてきていることがわかります。これらのデジタル化やネットワーク化された家電は、一般的に「情報家電」と呼ばれています。

 例えば、電力消費のデータを収集して、電力の利用状況のリポートや省エネのためのアドバイスをしてくれる家電製品がそうです。人の在・不在を感知して電源のオン・オフを自動的に行ったり、生活パターンを学習して自動的に消費電力の最適化を行ったりする家電製品もそうです。

 情報家電にHEMSを当てはめていうと、前者が「表示」で、後者が「制御」であるといえます。家電製品もずいぶんと進歩して未来的になってきましたね。

 「HEMS」は、そこからさらに一歩進んで、家中のこれら家電製品や他のエネルギーを使用する製品を、住宅全体として管理して「表示」し「制御」しようという取り組みのことなのです。

 HEMSを導入した住宅では、例えば、夏場の消費電力が極端に多いといった場合、それが、毎日子どもが帰宅したあとの昼間、午後3~5時に冷蔵庫が何度も開閉されている、一度にテレビとパソコン、ゲーム機、オーディオの電源が入れられている、といった具体的な省エネ対策のポイントが見えるようになります。

 また、あらかじめ最大使用電力を設定しておけば、家の総使用電力が設定量に達したときに、遠隔操作または自動でエアコンの温度設定を変えたり、優先順位の低い機器の電源を切ったりすることができます。